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法定監査業務

社会福祉法人の会計監査を導入するメリットと概要

会計監査 監事監査 公認会計士監査 行政監査 指導監査 社会福祉法人 メリット

 

.会計監査人監査の意義

会計監査人による監査は、社会福祉法人が作成した計算書類等を対象として、外部の独立した第三者の立場として監査を行います。

会計監査人の監査の目的は、社会福祉法人の計算書類等を利用する様々なステークホルダー(利用者、職員、所管省庁、国民、金融機関等)が安心して当該計算書類等を利用できるよう、公認会計士が独立した第三者として、当該計算書類等の信頼性を担保することにあります。

 

.会計監査人監査導入によるメリット

会計監査人による会計監査を導入することで、法人にとって様々なメリットがあります。

1.指導監査(行政監査)の周期の延長及び監査項目の一部省略

会計監査人を設置している法人において、「無限定適正意見」又は「除外事項を付した限定付適正意見」を付した会計監査報告がなされた場合、以下が認められています。

  • 監査の周期を5年に1度まで延長することができる
  • 「指導監査ガイドライン」における「会計管理」に関する監査事項が省略できる

社会福祉法人に対する指導監督(厚生労働省)

2.監事監査における「会計監査」の省略

監事監査では通常「会計監査」の実施が求められますが、会計監査人による会計監査を導入することで、監事監査における「会計監査」の実施が省略できます。

3.業務改善のきっかけとなる

会計監査人による会計監査では、法人の業務内容の理解を通じた内部統制の整備・運用状況の評価を行います。その過程で発見された課題や問題点につきましては適時にコミュニケーションを取らせていただき、クライアントの皆様と協力して改善・解決していきます。

 

.社会福祉法改正と会計監査人監査

平成28年3月に「社会福祉法の一部を改正する法律」が成立し、一定規模以上の社会福祉法人は、監査法人または公認会計士による会計監査が義務付けられています。

一定規模以上とは、最終会計年度における収益(サービス活動収益)が30億円を超える法人又は負債が60億円を超える法人が該当します。

なお、厚生労働省より会計監査人の設置義務対象範囲を次のように段階的に拡大していく方針が示されております。新型コロナウイルスへの対応等により一時的に監査対象の拡大に係る検討がストップしておりましたが、監査対象の拡大方針に変更はないといわれております。

  • 第2段階(時期未定):収益(サービス活動収益)が20億円を超える又は負債が40億円を超える法人
  • 第3段階(時期未定):収益(サービス活動収益)が10億円を超える又は負債が20億円を超える法人

具体的な施行時期及び基準については、必要に応じて見直すものとされています。

 

.社会福祉法人における各種監査

社会福祉法人は、その公益的な性質から、様々な監査制度が設けられています。

1.指導監査(行政監査)

原則3年に1度、所轄庁が「指導監査ガイドライン」に基づき法人の業務の状況及び財産の状況の監査を行います。「指導監査ガイドライン」で定める監査項目には「会計管理」等の会計に関する事項も含まれます。

2.監事監査

監事は、理事の職務の執行を監査し、監査結果を評議員に対して報告します。具体的には次の2点について監査を行います。

「業務監査」……理事の職務の執行全般につき、法令・定款に違反している点はないか、又は著しく不当な点はないかを チェックすること

「会計監査」……定時評議員会に提出される計算書類が、法人の財政状態、経営成績を正しく示しているかをチェックすること

3.公認会計士監査

一定の規模以上の法人は会計監査人を設置し、監査法人又は公認会計士による監査を受ける必要があります。

なお、一定の規模に満たない法人であっても、定款に規定して会計監査人を設置し、監査法人又は公認会計士による監査を受けることができます。

4.内部監査(任意)

理事長が内部監査を行う者(内部監査人)を選任し、法人の業務運営や会計業務の監査を実施させることがあります。特に、規模の大きい法人でガバナンスが有効に機能しているかどうかを継続的にチェックする目的で、内部監査担当部署あるいは担当職員を設置し内部監査を実施することがあります。

 

.会計監査人監査導入までの流れ

会計監査人による会計監査の導入にあたっては以下のステップを踏む必要があります。

1.会計監査人候補者による予備調査

会計監査契約を締結する前に、会計監査人候補者は「予備調査」を実施し、会計処理方法や内部統制の構築状況等の現状把握を行います。予備調査の結果検出された問題点及び解決策を提示します。

2.社会福祉法人による会計監査受入体制整備

予備調査により検出された問題点について、改善を進めていただきます。

3.会計監査人を設置する旨の定款の変更

会計監査人は社会福祉法人の一機関として位置づけられており、定款の定めによって会計監査人を置くことができると規定されています(社会福祉法第36条2項)。そのため、事前に定款で会計監査人の設置を定めておく必要がございます。

4.会計監査人の選任に関する評議員会の決議

監事の過半数の決定により「会計監査人の選任に関する議案」の内容を決定し、理事会決議を経て、評議員会の決議に諮られることとなります。

 

予備調査及び予備調査の結果を踏まえた会計監査受入体制整備には一定の時間を要します。法人の規模が拡大し会計監査人設置義務対象法人(収益30億超又は負債60億超)となることが見込まれる場合、任意監査の導入をご検討されている場合は、お早目に会計監査人候補者へご相談いただくことをお勧めします。

目安として、監査対象事業年度開始3ヶ月前を目途に予備調査の完了、監査対象事業年度開始3ヶ月後を目途に監査受入体制整備が完了していると、無理なく会計監査へ移行できるかと思われます。

 

会計監査人監査におけるG.C FACTORY公認会計士事務所の強み

G.C FACTORY公認会計士事務所は社会福祉法人の会計監査において以下の強みを有しております。

1.業界特化の公認会計士が担当

ヘルスケア業界専門の当社は、医療・介護業界において長年の監査経験を有する公認会計士が担当いたします。よって、網羅的、かつ、無駄のないヒアリングや資料提供依頼などを行い効率的・効果的な監査を実施します。

2.G.C FACTORYネットワークのコンサルティング会社から様々な経営改善提案が可能

公認会計士事務所による監査・内部統制対応に加えて、医院・介護施設運営における幅広いサービスを提供するG.C FACTORYネットワークを駆使し、コンサルティング部門より多岐にわたる経営改善提案が可能です。

3.IT化の支援

拠点別管理等が複雑な会計管理が要求される社会福祉法人の経理機能について、IT化等を通じて業務効率化・最適化を支援いたします。過去の支援先においては、経理部門などの業務工数が70%以上削減された病院・クリニックもございます。

4.効率的な監査の実施により監査報酬を削減

業務効率化コンサルを行う当社は、自社の監査効率向上も常に行っており、監査における工数削減を実現しております。よって、監査報酬においてもコストパフォーマンスが高い対応が可能です。

 

弊社では介護施設・医療機関の法定監査経験が豊富な公認会計士が在籍しております。

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澤田 将太 G.C FACTORY 公認会計士

 

筆者:澤田 将太(さわだ しょうた)

税理士法人G.C FACTORY

監査部 公認会計士

経歴:

公認会計士試験合格後、世界Big4のEYメンバーファームであるEY新日本監査法人にて、医療機関、上場企業、金融機関、IPOなどの幅広い会計監査業務や内部統制監査を担当。独立行政法人、医療法人、社会福祉法人、公益法人など様々な設立主体の医療機関の会計監査を経験。2024年7月にG.C FACTORYへ入社後現在に至る。

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